壷阪寺に伝わる「壷坂霊験記」。
浄瑠璃の物語として有名ですが、登場人物のお里・沢市の像が壷阪寺境内にあります。
壷阪寺のお里沢市像。
夫の沢市にすがるようなポーズのお里が印象的です。

お里沢市の墓@信楽寺
土佐街道を散策中、健気な夫婦愛で知られるお里沢市のお墓に辿り着きました。壷阪寺の本堂・八角円堂の脇にはお里沢市像があります。数年前に壺阪寺へ参詣した時、お里・沢市の存在を知りました。沢市とお里が身を投げたという深い谷もすぐ傍にあり、単なる昔...
沢市の杖に触れる
目の不自由な沢市。
三味線の稽古に明け暮れる沢市と、縫い物の賃仕事に精を出すお里。
ある夜、沢市が目を覚ますと、妻のお里がいない。夜毎家を抜け出して、どこかへ行くお里・・・沢市は妻の浮気を疑い始めます。
眼病に霊験あらたかな壷阪寺。

釈迦の苦行!壷阪寺拝観
苦行とは神仏に奉仕するため、肉体的欲望・物質的生活を抑制する修行のことを意味します。苦行の具体的方法として、瞑想、断食、不眠などが挙げられます。パキスタンにある本物の「釈迦苦行像」を彷彿とさせますね。奈良の壷阪寺には数多くの石像がありますが...
「め」と書かれた絵馬を一組1,000円で奉納します。
浮気ではないかと疑われたお里でしたが、実は、壷阪寺の観音様に夫の目を治して下さるよう、願掛けに出掛けていたのです。事実を知った沢市は、妻に迷惑は掛けられないと、壷阪寺の本堂裏にある谷へと身を投げます。
お里もその後を追いますが、観音様のお慈悲によって二人は生き返り、沢市の目も見えるようになった・・・というお話です。
壷阪寺には健気な夫婦愛が語り継がれているんですね。
お里沢市の像は、実際に身を投げたとされる谷の上に建っています。本堂には沢市が参拝のときに使った杖が納められています。
その杖に触ると、夫婦仲が良くなると言われています。
【浄瑠璃『壺坂霊験記』の関連情報】