壷阪寺に伝わる「壷坂霊験記」。
浄瑠璃の物語として有名ですが、登場人物のお里・沢市の像が壷阪寺境内にあります。
壷阪寺のお里沢市像。
沢市の杖に触れる
夫の沢市にすがるようなポーズのお里。
目の不自由な沢市。
三味線の稽古に明け暮れる沢市と、縫い物の賃仕事に精を出すお里。
ある夜、沢市が目を覚ますと、妻のお里がいない。夜毎家を抜け出して、どこかへ行くお里・・・沢市は妻の浮気を疑い始めます。
眼病に霊験あらたかな壷阪寺。
「め」と書かれた絵馬を一組1,000円で奉納します。
浮気ではないかと疑われたお里でしたが、実は、壷阪寺の観音様に夫の目を治して下さるよう、願掛けに出掛けていたのです。事実を知った沢市は、妻に迷惑は掛けられないと、壷阪寺の本堂裏にある谷へと身を投げます。
お里もその後を追いますが、観音様のお慈悲によって二人は生き返り、沢市の目も見えるようになった・・・というお話です。
壷阪寺には健気な夫婦愛が語り継がれているんですね。
お里沢市の像は、実際に身を投げたとされる谷の上に建っています。本堂には沢市が参拝のときに使った杖が納められています。
その杖に触ると、夫婦仲が良くなると言われています。
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