高山茶筅は奈良県生駒市高山町に伝わる伝統工芸品です。
高山茶筅のルーツを探っていくと、室町時代に遡ります。
大和鷹山城主の次男が、現在の高山茶筅の形を初めて作ったと云われています。
村田珠光から千利休へと、茶道の隆盛と共に茶筅作りが活発になり、高山茶筅は現在でも全て手作業によります。 その国内生産シェアは、なんと90%以上を占めています。
高山八幡宮近くにある高山茶筅の里
茶筅の技術は「味削り」と呼ばれています。
茶筅作りの流派にはいくつかあって、その流派の違いを覚えることがまず大切になってきます。
さらに、穂先の弾力性を材料となる竹の性質によって細やかに変えることが必要です。正に職人技ですね。
高山八幡宮の付近に「高山茶筅の里」があります。
高山界隈では毎年冬になると、茶筅の原料となる竹を田んぼで干す風景が見られます。
高山茶筅は鷹山家滅亡後も、その家臣によって営々と受け継がれてきた技術で一子相伝の秘伝とされています。お茶を点てる茶道具である茶筅は、その性質上、消耗品として扱われがちですが、紙よりも薄く繊細に削られた茶筅の穂先には職人の心意気を感じます。
高山茶筅は、奈良の代表的な伝統工芸品として親しまれています。