山の辺の道の起点として知られる石上神宮。
神さぶ(かみさぶ)・・・古語をタイトルに使ってみましたが、神さぶとは”神の存在を感じる、神々しい気分がある”といった意味になります。
石上神宮の鶏。
神様の使いとして境内に放し飼いにされています。後光が差していたので(笑)、思わずシャッターを切りました。元気に歩き回ってけたたましく鳴いている鶏、樹上で休憩している鶏など、実に様々な格好で参拝者を出迎えてくれます。
白河天皇が崇敬した石上神宮
石上神宮の鶏を見ていると、奈良公園の鹿とはまた違った「神さび」を感じます。
木登りが上手な鶏で、滅多に「落ちない」ことから受験生からも人気があるようです。
石上神宮の茅の輪。
上半期の穢れを祓う茅の輪神事ですね。
石上神宮には国宝の拝殿が佇みます。平安時代後期、白河天皇は石上神宮を殊に崇敬なさっていたようです。拝殿は白河天皇が宮中の神嘉殿(しんかでん)を寄進されたものと伝えられています。
拝殿の奥には禁足地の佇まいが残されており、大神神社のそれを彷彿とさせます。
龍王山の西の麓~布留山(ふるやま)の北西麓の高台に鎮座する石上神宮・・・周辺は古墳の密集地帯となっており、神さぶる石上神宮の存在を益々際立たせています。
重要文化財に指定されている楼門。
万葉集をメロディーにのせて歌うソプラノ歌手の歌枕直美さん・・・彼女の楽曲の中にも「神さぶ」という歌詞が出てきます。
歌の題名は「生駒高嶺に」。
難波門(なにはと)を 漕ぎ出て見れば
神さぶる 生駒高嶺に 雲そたなびく
生駒山に連なる山々にも、昔の人は神々しい雰囲気を感じ取っていたのでしょうね。
石上神宮の住所は、奈良県天理市布留町384となっています。
公共交通機関からのアクセスは、JR・近鉄天理駅より東方へ徒歩30分、タクシーで5分です。
神さぶる石上神宮は、日本最古”山の辺の道”の起点となっています。